四留とは、組子と組子が交わる部分(四方)に面がとってあり、一見すると不可能な組み方に見える組み方です。
組子に面を取っているため、立体的で深みのある印象になります。また、組子と組子が交差する部分のラインは美しく、見れば見るほど味わい深い美しさです。
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「オスの組子」と「メスの組子」を作る。
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メスの組子を反らせて、
オスの組子を組み付ける。
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秘伝の技「四留」の完成!
本捻り組とは、竹で編んだ籠の目のように全部の組手が捻り組になる秘伝の技です。
組子の直線的な印象を優しい温かみのある印象へと変えてくれます。建具のアクセントやエントランス等の扉としても使え、ご好評をいただいています。
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このパーツを菱形に組み、
組手を深く切った分、組み過ごす。
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赤色の部分に組子1本分の空間が生まれるので、そこへ縦の組子を通し、組み過ごした分をもとに戻す。
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竹で編んだ籠の目のように、全部の組手が捻り組になる秘伝の技。
折り曲げとは、組子を鉋屑1枚だけ残してV字に欠き取り折り曲げる秘伝の技です。
直角に曲げる事で、卍型などの複雑なデザインを作り出す事が可能となり、丸く曲げる事で、組子の直線的な印象を優しい温かみのある印象へと変えてくれます。複雑なものから丸みのあるデザインまで、幅広く制作いたします。
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鉋屑1枚だけ残しV字に欠き取り折り曲げる。
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折り曲げた組子を組み合わせる。
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卍型の完成。
決まり出しとは、象嵌のラインをより引き立て、立体感を出したデザインの事で、難易度の高い組み方です。
ベースとなる組子に象嵌を行い加工します。立体感を出すために象嵌部分を残し両サイドをしゃくり出し(削り)ます。
しゃくり出した組子を組み合わせ、他のパーツをはめ込んで完成となるのですが、しゃくり出しを行った分、他のパーツのはめ込みが難しくなります。
難易度の高い手法ですが、一手間加える事で奥行や立体感が生まれ、他には無い芸術的な建具となります。
干網や投網といったデザインは、金運や幸福を「すくい取る」という縁起から、料亭などで多用されてきた障子用の組子細工です。
曲線が素晴らしい美術工芸品ですが、とくに見付違い面取干網という組子細工は、組子一つひとつがすべて異なるサイズで構成され、綿密に作図して正確に切り出して仕上げるため、建具業者として最高の技術とされています。それゆえ、作り方は秘法として公開されることはありませんでした。現在でも経験者は数名といいます。
精密な作図能力と組み上げ技術を持つ一流職人が手間をふんだんにかけた、一流の工芸品です。
伝統の建具をお探しなら有限会社加門建具工芸へ